6月に入ってからというもの、アイアンマン70.3ジャパン知多半島に始まり、Mt.富士ヒルクライム、3つのランニング講習会と、休みという日は1日の例外も無く朝もはよから遊びにいきまくり、最近さすがに家族の視線を冷たく感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
それでもめげず懲りずに今週末は第6回館山わかしおトライアスロン大会に参加してきました。ここは私のトライアスロンデビューの地なんですよね。もうかれこれ3回目の参戦になります。スイムは沖の島海水浴場で行われるんですが、東京近郊の船に乗らずにいける大会の中では有数の海のキレイな大会なんですよ。バイクとランは自衛隊のヘリコプター基地の中を走れるという珍しい大会でもあります。愛称は「タテトラ」。毎年かなりの盛り上がりを見せて、スポーツ大好き館山市の、もはや初夏の風物詩と言えましょう。
そんなタテトラに、今年は私の参加している「初めてのトライアスロン部」から、かなり多数の参加者がありました。大会前日の土曜日にはOWS講習会が開催されたんですけど、その参加者50名ほどの中に11名の初トラ部員がまぎれ込んでいるという有様です。講師はラプレムの太田麻衣子さんで、知り合いなのをいいことに私も講習会にまぎれ込まさせていただきました。
最近トライアスロンに参加する人が増えてきたのは嬉しい傾向なんですが、海で泳いだことのない人やウェットスーツを着たことがない人がいきなりレースに出るといったケースが増えてきてて、こりゃ危ないぞと!経験不足でパニックでも起こされたら重大事故になっちゃうよ!ということで、安全に対する取り組みの一環として、タテトラではレース参加者にウェットスーツで海を泳ぐ経験を積んでもらうための講習会を開催しています。ありがたいことに参加者はタダで参加できることになってます。こりゃ出ないテはありませんね。ていうか、初めてレースに出る方は、安全のために本番前にはOWSの講習や練習会に参加しておくことを強くお奨めします。スイムのパニック>事故は本当に命にかかわりますからね。
初心者向き講習ですから準備運動から入水までじっくり教えてもらえますが、その後はバンバン泳ぎます。なにより海で泳ぐことに慣れてもらうのが目的ですから、多少追いたてられるくらいがちょうどいいんです。レースじゃもっと気分的に追いたてられますから、本番でパニクらないようにここで耐性をつけてもらおうというワケですね。恐怖感を上手にコントロールできるようになれば、キレイな海で泳ぐのはとっても楽しいですよー。
せっかく部員がいっぱい集まっているんで昼食会や夕食会も企画させていただきました。館山はのんびりしていて魚も美味く。料理屋さんもそこそこ集まっている私のお気に入りの町です。スポーツイベントも盛んで、町中も宿にもトライアスリートが溢れていても、地元の人が自然に接してくれるのが気持ちいいんです。あとこの時期は天候が不安定でいつも雨の心配をするんですが、そのせいで逆に綺麗な風景が拝めることが多いです。特に今年はとびっきりで、FBにもとても綺麗な夕焼けの写真がとびかってましたね。
さて明けて日曜日は本番。沖の島海水浴場も早朝からトライアスリートでごった返してます。堤防側は大会テントや企業ブース。砂浜には参加者のテントやレジャーシートが広げられているわけなんですが、ここでも横浜トラに続いて初トラ部の吉岡さんが大量に機材を持ち込んでくれたおかげで、気がつけば参加者の中でも一番立派な『初トラ』ブースが出来上がっていました。いやなんだかいつもホントにありがたいです。今回特にありがたいのは、日差しですね。ピーカンじゃないけど、6月末の館山はとにかく暑いです。紫外線ビンビン。屋根がなければ簡単に照り焼きになれそうです。
そんな中で非常にくつろぎながら子供たちのジュニアアクアスロンを眺めーの、若いみなさんのスタートを見送りーのしていたら、すぐにスタートの時間がやってきちゃいました。タテトラは年齢・カテゴリ毎にウェーブをわけ、30分の間隔でスタートを行っています。後ろの組にスイムで追いたてられたりしないのはいいんですが、ウェーブが5つしかないので、ひとつひとつのウェーブは若干人数が多めです。 そしてタテトラで特徴的なのが、50歳代の参加者が最も多いと言うこと。通常は40代あたりが一番のボリュームゾーンになるんですけどね。ここでは50才以上の第3ウェーブが最大勢力になっています。私もそこにバッチリはまり込むもんだから、280数人の一斉スタートをやらされることになってしまいました。
今回スイムのスタートは、アウト側最前列から行くという作戦。これはタテトラの4日前にSUNNTOさんが初トラ部向けに開催してくださったラン講習会で、あの山本淳一コーチに教えてもらったことで、泳ぎが苦手だからといって後ろからのスタートを選択すると、まわりは泳ぎの上手くない人ばかりなので延々殴り合ったりのっかられたりすることになる。前からスタートすればまわりは上手い人ばかりなので、遅いヤツなんて上手によけて先に行ってくれるから、インコースにさえ入らなければさほどバトルに巻き込まれることはない。というアドバイスによるものです。信じるものはやっぱ救われるんですねー。このアドバイスは大当たり。去年おととしとスタートはもみくちゃにされていたんですが、さほどストレスもなく周囲を見ながらゆったりと泳ぐことが出来ました。
今回は実はSUNNTOさんのご厚意で今売り出し中のAmbit3Sportsをお借りしていたんですが、そのスイムの航跡もほぼ自分のイメージ通り、なかなかに真っ直ぐ泳げてます。人とパカパカぶつかり合ってると、方向感覚無くなっちゃいますからねー。そういう意味でも今回のスイムはスムーズでした。ただ、ちょっと気になったのが心拍数ですかね。Ambit3は水泳中の心拍も記録することが出来るんですが、データを見てみると泳いでいる間の心拍数はほぼ130台半ば。ランやバイクではいつも150〜160台ぐらいまでは追い込んでいるんで、かなり低めです。ちょっとポタリング程度のレベルですよねー。水泳ってこういうものなんだか、もっと追い込んだ方がいいのか、ここら辺今後色々試してみたいところです。追い込まないから遅かったのか、結局スイムは36分ほど。去年より2分以上遅いタイムでした。ただ順位的には去年とそんなにかわってないんですよね。
続いてバイクなんですが、これは自衛隊基地内の周回コースを9周で争われます。おととし去年と風はそんなに吹いていなかったんですが、今年はけっこうしっかりと風に吹かれてしまいました。それでも最初の周ぐらいまでは元気がよくて、同じジャージの望月さんなんかも一気に抜き去ったりしたんですけどね。それがてんで長く続かなくて、いきなりぷつっと糸が切れたように力が抜けてしまいました。なんかケツから下が重たくなって、ちっともケイデンスが上がりません。さっき抜いた望月さんが、今度はあっという間に後ろから私をぶっこ抜いていきました。あれー。なんでだろ?気持ちだけは焦るけど、ちっともカラダを追い込めません。後でデータを見てみたら心拍数は150からどんどん下がって130台へ。そして最後には120台になっちゃうという始末。うーむ、どうしたんでしょ?なんかどっかに疲労が溜まってたんでしょうか?それともこれが老いというものか…!?終わってみれば1時間28分と去年よりも10分近く遅いタイム。でもさーっぱり原因がわかりません。
ランに入ってもそこら辺の体調はかわらずで、どうにも脚が後ろに伸びない。端から見た人に『小林さん凄いピッチ走法で走ってましたねー』なんて言われたけど、ストライドがちっとも伸びないんでピッチで稼ごうと必死でもがいてたんですな。案の定後半はヘバっちゃって、キロ5分を大きく割り込みました。こちらも去年より2分遅いタイム。去年は靴擦れでヒーヒー言ってたんですけどねー。結局トータルで2時間55分と、去年よりも14分もタイムが落ちちゃいました。
まあそんなこんなで今年のタテトラは非常に不調に終わってしまったわけですが、そんなことはどうでもよくなるほど今回は楽しかったです。やっぱ仲間がいっぱい居るってのはいいもんで、赤ちゃんを頭上に掲げてゴールを決めるのがいれば、この前鎖骨折って手術したばかりなのに応援と写真撮影しにきてくれる人もいるし、フェリーと自転車使ってスポーク2本おりながらも駆けつけて声援送ってくれた人もいる。ブースに行けば誰かしらたむろってるし、ジャージのケツを破っちゃったのになんだか嬉しそうな人や、ウェット破っちゃってそこからまろび出るハミ肉を気にしてる人もいる。とにかく笑いが絶えません。おととし初めてここに来たときは誰も知り合いがいなかったんですけど、いまは会場を歩いてるとあちらこちらで知った顔が声かけてくれます、なにやら感慨深いものがありますねー。あ、今回残念ながらスイムで事故が起こっちゃったんですが、そこで人命救助に携わった仲間もいます。初めてのトライアスロン部の緑ジャージ、会場で思いっきり目立ってました。オフィシャルムービーの取材も受けちゃったしね。
その中でも一番目だってたのは、今回初めてスプリントに参戦したスズキシホさん。いつも仕事が忙しくて、ずっと練習不足で、制限時間内にゴールできる自信が全然ないとのたまわっていた彼女ですが、実際ランの中盤あたりのペースだと、このまんまじゃ間に合わないぜ!なんてまわりはハラハラしていたんですが、後半頑張りました!なんとタイムアウト25秒前にゴールイン!しかも最後はファミリーゴールを決めようと後を追っかけて走り出した緑ジャージの男子部員たちをまんまと振り切ってのダッシュを決めてくれました。『タイムアウト1分前に最後にゴールを決めるのが一番目立つよ』なんてスタート前に冗談を言っていたのですが、まさかそれ以上にタイトなタイムを決めてくるとはねー。脱帽です。ゴール後感涙にむせぶ彼女の周囲にはそれを称えるたくさんの笑顔が…。間違いなく今回のハイライトでした^^
そんなこんなで2日間がっつり遊び倒してきたわけですが、個人的には色々課題が多いなー。特にバイクがなんかヘン。乗り方もっと考えなくっちゃ。いや、それよりまず家族の冷たい視線の回復に努めなくっちゃな。なのにそんな私は次週ラフウォーター鎌倉で3kmスイムです。さあ、我が家の明日はどっちだ!