さて前回で通常の人とは全く違った理由からSPEEDPLAYの導入を決定してしまった私ですが、実はそう簡単に『SPEEDPLAY1個ください!』というわけにはいかないんですよねー。実はSPEEDPLAYにもイロイロあるんですよ。英語で言うところのバリアスあるわけデス。さあ、悩んでみましょう。
まず現在売られているロード用のSPEEDPLAYには、大きく分けてふたつの種類があります。ZEROとLIGHT ACTIONですね。なーにが違うのかというと、ここはいつもの◯いずのお兄さんに登場していただきましょう。
(゜▽゜)/ ZEROはSPEEDPLAYのメインストリームですけど、それを軽い力でビンディングを嵌められるようにして、ペダル固定(フローティング)角度の調整機能をとっぱらったのがLIGHT ACTIONですね。あんま変わんないっスよ
どーもLIGHT ACTIONというのは装着しやすい代わりにフローティング角の調整が出来ないというシロモノ(15度固定)なようです。でも、じゃあZEROってそんなに装着が難しいの?
(゜▽゜)/ いやいやそんなことないデスよ。確かに最初はシブイって聞きますが、すぐに普通にパチパチはまるようになります
えー、それじゃLIGHT ACTION作る意味ないっしょ?値段も殆ど変わらないしー。
(゜▽゜)/ ………どうなんでしょうね?
どうやら色々大人の事情があるようです。
もう一つのフローティング角の調整ですが、そもそもフローティング角というのがよく分からないという人(含む自分)のために、ちょっと調べてみました。ルックというメーカーがビンディングペダルを普及させた当初はフローティング角という考えは殆ど存在しなかったようで、ホントにカッチリとシューズとペダルは固定されていたようです。『でもそれじゃあよっぽど脚の鍛わった人でないとヒザ壊しちゃうんじゃね?』と疑問を持ったエンジニアさんが独立してタイムという会社を立ち上げたのが始まりで、各社固定したものがある程度左右に動かせるようなビンディングを作りだしたらしいですね。つまりフローティング角とはビンディングの遊びです。これは角度で表現されることが多いですが、各社遊びの付け方が違うので単純な比較はできません。
ルックは前の方が固定され、後ろに遊びが作られています。なんで、ビンディングの前を中心に可動することになります。タイム・シマノは前後それぞれに遊びがあります。なので、横にスライドさせれば若干ながらQファクター(クランク〜ペダルまでの距離)を変動させることも可能です。そしてスピードプレイですが、これは円形のペダルに沿って、まあるくラウンドするように可動します。なので、遊びの中心軸はペダルの中央になります。
なんでシマノのイエローのフローティング角(クリートを付け替えることで調整できるイエロー6度ブルー2度レッド固定)が6度でスピードプレイが15度といっても、遊び方が違うんで単純に比較は出来なそうですねー。(ちなみにルックは固定、4.5度、9度 タイムは10度)
それにしても15度というのはやはりだるんだるんな印象です。まあここら辺が膝に優しいといわれる所以なんでしょうが、将来的には鍛えて角度を絞っていきたいという気持ちが少しでもあるなら、もしくは遊びの量に不安を感じるならZEROを選んだ方が良さそうです。
さて、ペダルの種類を決まっても、実はもう一つ決めなくてはいけないものがあります。それはシャフトです。ZEROの場合、安い方からクロモリ、ステンレス、チタンとあります。もちろん値段の順に軽量になります。また、ペダルやネジの材質まで変えて軽量化したりナノグラム、頑丈にしたパヴェなどのラインナップがありますが、こちらはあんま一般的ではないですね。ナノグラムは軽量化のあまり非常に華奢なんで、普段使いするなとメーカーから注意書きがついてくるほどです。ちなみにライトアクションではシャフトはクロモリしか選べませんが、これは日本のラインナップにないだけで、wiggleとかだと他のシャフトも買うことが可能です。軽いのにこしたことはないですが、お財布と相談して適当なところをチョイスしてください。厄介なことですが、国内ではペダルのみを購入することはできません。クリートとのセット売りです。
チタンに関してはペアで164gと非常に軽量なのですが、これは材質の違い以外にもからくりがあって、シャフトの長さが通常の53mmに比べ、3mm短い50mmになっています。もちろんクリートにも横の調節がついてはいますが、Qファクターを兎に角詰めたいという人には、お値段は高いけれどこちらの選択肢になりますね。
それともう一つ気になる部分。ZEROとLIGHT ACTIONの互換性ですが、これは公式には互換性がないことになっています。ですがぶっちゃけるとZEROのクリートでLIGHT ACTIONのペダルとかの組み合わせでも、取り敢えずは使えてはしまうようですね。逆も使用例が報告されています。とはいえ、あくまで取り敢えず使えた人がいるというだけの話なんで、購入等は自己責任でお願いします。
さてSPEEDPLAYのもう一つの利点に、クリートカバーをつけたままペダルを漕げるというのがあります。クリートむきだしのままだと金属がツルツル滑って危ないわ削れるわいいとこのないSPEEDPLAYですが、そのデメリットはこのつけたまま漕げるクリートカバーのおかげで一切チャラになります。クリートカバーは大きく分けて三つあり、この中で純正のCoffe Shopクリートカバーというのだけはつけたまま漕ぐことはできません。つけたまま漕ぐことができるのは表面に穴が空いたクリートカバーで、ひとつはサードパーティー製のKeep on Koversという商品。もう一つは純正のエアロウォーカブルクリート。前者は安価に仕入れられますけど、けっこう脱落するという報告がありますねー。後者はクリート込みの購入になるために高価です。しかも、表面のゴムが駄目になったらクリートごと交換しなくてはならないという経済性の悪さ!(実はWiggleなんかだと、交換用のゴムカバーが手に入るんですけどね)メーカーさんにはこの買いづらさだけはなんとかしていただきたいところです。
(訂正:メーカーは商品ラインナップとして、交換用のゴムカバー等日本向けのHPにラインナップしているようです。でも、置いてるところが見当たらないんですよねー。営業頑張って!)
そんなわけで、品物としての善し悪しはともかく、現状ではそこそこにお財布の中身を食べていくペダルであることは間違いないようです。ただまぁ前述のような理由があるので、ヒザにも良いというのなら、他にネガティブな理由がなければ、大人だし黙ってゴーです。
次はいよいよインプレッションということで♪
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