いよいよ佐渡国際トライアスロン大会があと一ヶ月ほどに迫ってきたわけで、なんだか落ち着かない今日この頃、みなさまいかにお過ごしでしょうか?一応2度目のミドルになるわけですが、前回のセントレアと大きく違うことがあります。それは温度です。恐らく暑いであろうと!しかも今年の夏の暑さと言ったら格別ですから、なんだか恐ろしいことになりそうな気がしてしょうがありません。なんで暑さに対応するための練習をやらなくてはならんと、そう思っていたワケです。さてどうしたものかと。
私の所属する初めてのトライアスロン部というFacebookグループに平尾さんという人がおりまして、住まいが山のそばにあるもんだから、生活密着型のヒルクライムを日々楽しんでおられるんですわ。パン屋さんに焼きたてパン食べに行ったりスイーツを食いに行ったりするために、結構な坂道をロードバイクで嬉々として上がっていくのが彼の日常だったりします。そんな平尾さんが初トラ部の部員さんたちに坂道訓練の場と、山間にある観光やグルメスポットを提供するために始めたのが、『平尾トラベル』です。本人はお散歩程度のことを言っているのですが、初トラ内ではハードな鍛錬の場として知られています。変態Hen・Taiを示す頭文字と同じHTとして…。
そんなHTの第3弾が今度は夏のさなかに開催されるると聞きまして、普段でもキツイHTをこの暑さの中でとなりゃ、そりゃもうハードさは推して知るべしなんでしょうけどね。でも、これって暑さ対策練習にうってつけじゃね?と、そう考えたわけです。
果たして当日朝9時に集合場所の南足柄市運動公園駐車場に来てみると、そこには酷暑をものともしない13人の猛者たちが集まってきていました。多くは近くに洞爺湖のアイアンマンジャパンや佐渡国際トライアスロンを控えられたみなさんで、なんでしょうねー、このクソ暑いのにやる気満々です。こんなヒト達についていかないといかんのかと思うと、対するこちらは相変わらず最初からテンションダダ下がりですわ。だって気温はもう既に35度以上ありそうで、とても人間の運動する環境に思えないんだもの。なのに今回の予定は大雄山最乗寺〜小田原〜箱根旧東海道〜芦ノ湖〜箱根峠〜熱海〜真鶴と、全長130km、獲得2,800mと生半可ではありません。ていうかオレ、無理!「ゆるゆる行くよ」というカミヤさんやスズキシホさんのような人もごく少数混じっているのが救いっちゃあ救いですが、わたしのモチベーションなんかそれ以下です。でもここまで来てしまった以上そのまま引き返すわけにもいかず。かくて平尾トラベルはスタートしちゃったワケです。やれやれ。
まず足慣らしは大雄山最乗寺。標高差は300mもないんですが、傾斜的にはかなりゴリゴリのぼります。んでやっぱり暑っつい!もわもわとした熱気の中でいくらペダルを回しても、スピード出ないんで涼しい風など期待できません。まるでサウナの中でひたすらスクワットやってるみたいです。あっという間に息はあがるし、頭から吹き出した汗がヘルメットの隙間からポタポタ落っこちて、サングラスの視界もぐっちゃぐちゃです。3度ほども足つきしながらなんとか上りきりましたが、早くもヘトヘトになってしまいました。足慣らしでもう体力売り切れです。
最乗寺参道入り口は涼しい日陰になっていたので、元気が余っている方々が休まず山頂アタックをかけている間に、そうでない人たちはここでひと休憩。ありがたいことに冷たいわき水があったので、頭っからかぶって身体を冷やさせていただきました。こりゃあ気ン持ちいぃ〜!でも、何度水をかぶっても、身体中ぽっぽして、火照りがちっともおさまりません。やっぱ猛暑日のヒルクライムは半端ないッス。
それにしても色々間違っちゃったかなーと。直射日光よけのアームカバーに、サングラス。普通に夏の平地を走るような装備できてしまいましたが、山道は木陰が多いので日焼けはそんなに気にしなくてもいい感じです。むしろアームカバーは熱がこもるだけで、ちっとも快適ではありません。むしろうっとおしい!サングラスも夏のヒルクライムでは単に熱がこもって汗で汚れるだけ、そもそも上りはそれほどスピードが出ないので、あまり目を保護する必要性がないわけですよ。それになにより、前日早く寝たいばっかりに、めんどくさがってリアのスプロケを11-25Tから12-28Tに付け替えるのをサボってきてしまったこと。春や秋ならそれでも頑張ればすむ話ですが、夏場はとにかく身体能力が落ちているので、私みたいなのは少しでも有利な環境を用意しておくに越したことはありません。とにかく、過信は禁物よってコトです。
さてお次は箱根旧東海道ということで、下道を移動して小田原に。とはいえ平地を漕ぐのも充分シンドイ暑さなので、身体は回復するどころか更に弱まっちゃってる感じです。うなじにボトルの水をちょびっとかけようと思ったら手が滑ってボトルの水全部道路にぶちまけちゃったり、なんてーかまあ、注意力の方もすっかり散漫になってますな。大丈夫かなこりゃ?
国道一号線をゆるゆる上っていって、三枚橋のところで左に入ってからが本格的な上り坂に入ります。ここからはそれぞれのペースで。ていうか先頭集団はグイグイって感じでのぼってっちゃうしね。あんなのにはついて行けません。最後尾の方からゆっくりと上りはじめさせていただきました。いやもうたいへんな坂です。昔の人は斜度とか気にしないで道路作ったんでしょうねー。根性があれば多少の坂は登れるぜ!って感じで。まさか現代の自転車乗りたちにそれがもてはやされる時代がやってくるとは思いもしなかったでしょうけど。
まずは箱根湯本の温泉街を抜けるあたりがキツイんです。そこそこ急角度が続いて、フラットや下りが殆どないので息が継げません。お日様も照りつけてきますしね。なんとかそこを抜けると、多少は角度もゆるくなるし、多少なりともアップダウンもある区間になってきます。気分的にも多少楽になってきました。ちょっと後方にはゆっくり走ろう仲間のカミヤさんやシホさんの姿も見えましたが、一気に引き離して前を追っかけます。とは言っても上りに入るとギアは1枚ぐらいしか残せてませんけどね。ここは頑張ってペダルを回すと、相変わらず汗はダラダラ落ちてきますが、なんとかそれなりにペースを上げることが出来ました。
来月同じ佐渡国際に出る望月さんをかわし、さらに頑張ってもう一人、箱根大天狗神社のあたりで橋本さんに追いついたあたりで、ん?なんか突然くらりときました。ヤバイ…。慌ててバイクを停めると、あれ、なんかふらふらする。頭もなんだかズキズキする。あれー。なんだこりゃ熱射病ってヤツですか?
よくよく考えてみれば某タイヤメーカーに勤める橋本さんは、バイク的には自分より遥かにベテラン。普通に考えれば追いつくはずがない。望月さんにしてもスッとパスなんかできるワケがないし、あれ、ちょっと頑張ってペースをあげ過ぎちゃった?そんなつもりでもなかったんだけど、どうやら暑さで判断力がワヤになってしまっていたようです。動けなくなるほどではないにしても、なんだか非常に具合が悪い。日陰に移動して休んでみても、どうにも回復する気配すらない。うーむ…。いつクラッとくるか分からないのにこのまま登坂を続けるのは危ないし、なにかあったら他の人に迷惑もかかっちゃうし、ここはリタイアしたほうがいいかなぁ。生来のびびりな性格が幸いして、決断はすぐにつきました。ちょうどやってきた平尾さんにその旨を伝えると、すぐに下山を開始することにしました。なにせ自力で足柄まで戻らないといけないですから。でも下りだしてみればライトに睡魔は襲ってくるは、おもいっきり脱力感に苛まれるわで、決断はしごく正解だったようです。なんとか南足柄市運動公園に戻ってきた時には完全に燃料切れ。ヤバイところでした…。
というわけで今回はここでプツンとオシマイ。それにしてもこの体たらくで佐渡は大丈夫なんでしょうか?不安でいっぱいです。とはいえ、事前に夏の山上りのことが色々分かったのはよかったのかな。時間はないけど色々対策をたてんといかんですねー。
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